愛のかたち

なぜ赤ちゃんは泣くのかな。それも一日中。泣いている娘をだっこしながら、いつも同じことを考えていた。
娘がこの世に生を受けてから二か月がたち、俺にもようやくその答えが少しだけ分かってきた。
三日前、娘の両脇を抱えてぎゅっと胸に抱き寄せたら、ふっと泣きやんだ。「抱き締めた」って言った方がピンとくるかな。
その時だった。俺は初めて娘の小さなからだぜんぶを包み混んであげられた気がしたんだ。
子どもが生まれて父親になったはずなのに、いまひとつ実感がなかった。頭の中に「子どもができた」っていう意識が増えただけだったのかも。
なんども、なんどもだっこしてやっと自分に娘がいることを肌で感じられたんだ。
愛ってさ、理屈じゃなくてさ、日々のふれあいの中から生まれるのかもしれないな。
娘は泣きながら「パパ、わたしはここにいるよ」って俺を呼んでるんだよ。きっとそうだ。

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